漫画/マンガ

【右向け左】漫画レビュー/感想

PR

ストーリー


右向け左

ここに書くとネタバレになってしまう事は省いています。
主人公・坂田光男の先輩・徳山は、恋人純ちゃんの夢である美容室を開業させる資金(300万)を貯めるために自衛隊に入隊。その間、悪い虫が純ちゃんに寄り付かないよう坂田に目付役を命じる。が、目付役であるはずの坂田は、酔っ払った勢いで純ちゃんと関係を持ってしまう。

純ちゃんからの手紙で坂田と浮気をしていることを嗅ぎとった徳山は、坂田を殺すため自動小銃を持って自衛隊を脱退し二人が同棲している部屋に乗り込み、坂田の頭に銃口を突きつける。

銃を向けられ、ビビった坂田は徳山のかわりに自分が自衛隊に入隊し、美容室の開業資金300万円を稼ぐことを提案。かくして坂田の女も金もない自衛隊生活が始まる。

主な登場人物

坂田光男

坂田光男
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 本作の主人公
  • 徳山とその彼女の美容室の開業資金を肩代わりするために入隊
  • 徳山に給料を全て回収されるため常に金欠
  • チャラ男。ずる賢く悪知恵が働く。
  • 浅野三曹に思いを寄せていて、猛アタックをかけている

徳山

徳山
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 異常なほど嫉妬深い
  • やくざ顔負けのエピソードを多数持っている
  • 恐怖と暴力で後輩や周りの人間を支配する

浅野チエ

浅野チエ
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 広報班所属、基地(大隊)のマドンナ的存在
  • 坂田の事を気にかけている
  • 強気でサバサバした性格

班長(山口建太)

班長
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 競馬代を得るため父親に売られて入隊
  • 入隊時にチビチビと自分をいじめた奴らを、富士演習で迫撃砲の着弾点に誘い出し、お前らはデカイからすぐに当たる、と全治二ヶ月の重症を負わせた逸話がある。
  • ターボ走法という走法で100mの隊員記録を持つ
  • 権力を存分に駆使し、長いものに巻かれるタイプ
  • 熟成させた生物兵器レベルのインキンを持つ
  • 意外に面倒見のいい一面も

渡辺

渡辺
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 恐ろしいほどデカイいちもつの持ち主
  • 他の隊の札付きを1対2でフルボッコにするなど、むちゃくちゃ喧嘩が強く、あいつを怪我させられるのは北海道のヒグマくらい(坂田談)
  • 一見、冷めた性格だが義に厚く男気がある

赤城

赤城
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 男らしくなれ、と父親に怒鳴られ入隊
  • 今で言う性同一性障害で中身は乙女
  • 渡辺に思いを寄せている
  • 人一倍霊感が強い
  • 父親が医者で母親が華道の先生というお金持ち

松永

松永
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 本物の銃が打ちたいがために、自衛隊に入隊
  • チビで瓶底メガネのミリタリーマニア
  • プッツンさせると恐ろしい執念深いタイプ
  • 自称”死神スナイパー”

三輪

三輪
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 家族の生活費を稼ぐのと、レンジャーに憧れ入隊
  • 「おまんじゅー」と叫びながら童貞を捨てようとする様は、中学生時代を思い出させてくれる
  • 典型的な体力バカで童貞
  • 身体能力が高く、レンジャー部隊行きが噂される

河合

河合
右向け左! (Vol.1) (講談社漫画文庫)

  • 元相撲取りだが、稽古に耐え切れず逃げ出した過去を持つ
  • 食欲がずば抜けて高く、食事の邪魔をしようものなら必殺の”はりて”が炸裂する
  • かわいい幼なじみがいて、その子が基地内の喫茶店で働いている

読んだ感想

「右向け左!」は10年以上前、高校生の時に初めて読んだ作品で、あれから数多くの漫画を読みたおしてきた今でも、その名前と内容を鮮明に憶えている数少ない漫画の1つです。約10年ぶりに読み返してみたんだけど、自分が年を取り成長した事で面白さが色あせてしまう、といったことが全くありませんでした。メチャクチャ面白い。

あるものは先輩の美容室の開店資金を貯めるため、あるものはレンジャー部隊にあこがれて、あるものは本物の銃が打ちたかったから、好む好まないに関わらず、様々な理由で入隊した若者達が、自衛隊という規則/規律で固められた環境の中で青春を謳歌しまくる青春コメディー漫画。

時には同じ部隊のいけ好かないやつのパンツに、細菌兵器である班長のパンツをこすりつけ、インキンを移そうとしてみたり。時には部隊の皆で股間を入念に洗った後、海へナンパに行ってみたり。

この漫画を読んでると、通っていた男子校のことがなぜだか次々に頭に浮かび上がってきて、読む手を休めてハテナと考えてみた。男ばかりで集団生活を送った時にモヤモヤっと出てくる感情?(ヤりたいヤりたい、ああヤりたい。おれもおれもおれも。みたいな)がすごくうまく漫画に練りこまれているんだな、と。だから笑えるし、グッとくる。

文庫本にして6冊で完結、というボリュームも丁度いい。もっと読んでいたいけど、青春って駆け抜けてくからこそいいし、まさにそんな感じだったよね。って勝手に納得してしまった。

夏の暑い日にクーラーがガンガンに効いた喫茶店のソファー席で、ゆっくりアイスコーヒーを飲みながら、頭を空っぽにしてニヤつきながら一気に読みたい。青春コメディー漫画の色褪せない名作。

単行本(コミック)

Kindle版

この記事をシェアする

前の記事
次の記事

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

この記事と関連性の高い記事